乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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2011年 05月 12日 ( 1 )

twitter的日常 その7

いつかのばした髪のような小手鞠がゆれる。



雨にまもられたままで夕方になる。



地下鉄と夜と、闇のちがいを色で描きなさい。



窓と水たまりと、光のちがいを言葉で伝えなさい。



蛇口のかたちにバリエーションがありすぎる。



いくらでも、これからも、迷います。
が、ぶれたくはない。



スプーンホール
≪意味≫宇宙におけるブラックホールのように、家庭のひきだしからスプーンがなくなっていくこと。
またはそのひきだし。



ひょっとしてその機会がもうないのなら、もう一度はちまきを巻いて走りたい。



春、狂ってる、ツツジ。



背の低い煙草屋の主人とその妻みんな好きだ
バス停留所が好きだ好きだ好きだ
元特高の
古本屋が好きだ着流しの批評家はきらいだ

岩田宏『感情的な唄』より





兄弟と思って眺めていたら他人だった。



世の中には2種類の人間がいる。
それはG・Wに休める人間と休めない人間だ。



夜、サビ猫はアスファルトに同化する。



パスタはスプーンをつかってくるくるするということも、
お煎餅はかじらないでまず袋のなかで小さく割るということも、
腰のところで折り曲げてスカート丈をみじかくすることも、
だれもおしえてはくれなかったし、知らなくてもパスタはおいしかったし、
お煎餅はかじりたかった。
スカートはもう折り曲げない。


雨は、世界を、ひとりひとりの部屋にする。



耳たぶで、"R"のピアスがさかさまになっていたら、それもリボーさんの魔法の力なんだろう。



新聞配達のバイクが近づいて、遠ざかる。
その音で、この町の朝の地図を描く。



ナツメ球くらいにおぼえていて。



降りるひとつ前の駅でいつも眠くなる。



ビニール傘に空をうつして地軸の気分になる。



春のツツジのように話しかけたい。




朝の窓はいつもだれかにとってのとくべつな手紙だ。







わたしの手がここにあるとき
ここの大気はわたしの手のかたちになる

わたしが指をうごかせば
大気は指のかたちにうごく

いまここでこのかたちをつくることができるのは
あなたの好きやきらいや忠告にかかわらず
わたしだけだ

数多のかたちをとおりすぎたやわらかな大気が
いま思いきり泣いてやろうとかまえたあのこどもの肺にとどく

わたしが死んだら
いつかわたしの死んだかたちになる大気がある


      堀江敏幸『なずな』(集英社)を読んで

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by mayukoism | 2011-05-12 04:51 | twitter的日常