乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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2010年 01月 14日 ( 1 )

ある午後のこと

何枚服をかさねても、冷たい膜が全身にくっついてはなれないような寒い日で、
午後、立ち食いの豚天そばを食べて知人を見送ったあとに、部屋に戻って
もう一枚服を着てから、「雑司が谷白想」の最後のパラグラフを仕上げた。

3行書いて息が出来なくなって15分休むような、この全力疾走すぎる原稿の書き方を
どうにかしなければいけないと思いながら、一文一語を精査するように読みかえす。

これ以上の文章はいまはもう書けない、と思ったところで推敲をやめて、
古書現世の向井さんに原稿を送信した。
リュックを背負って部屋を出て、返却期限の切れた本を図書館に返し、
雑司が谷をまわって、開店したばかりの「ひぐらし文庫」に寄った。

テーブル席には女性がふたり座っていて、ひぐらしさんと話をしていた。
おしゃべりが小さな店内の本棚や、床板や、カーテンの向うにちらりと見えるシンクに
ころころとかろやかに転がってひびいた。人肌のここちよさが空間に満ちた。

twitterでつぶやいたことを伝えると、ひぐらしさんはすぐに気がついてくれた。
ひぐらし文庫では織田作の文庫と、かわしまよう子さんのミニコミを購入した。
ハルミンさんが『すばる』の短期連載で紹介していたのを見てから、
ぼんやりと探していたので、見つけられてうれしかった。

ひぐらしさんでいただいたハートのついたチョコクッキーをほおばって歩いていると、
花びらのような雲が空にはりついていた。
雲を見ながら歩いていると、割烹屋までの道を聞かれたので店の前まで案内した。
いまだに鬼子母神周辺の道案内に自信がないので、自分の目で見て確かめたかったのだ。

スーパーの前で、親子が「足じゃんけん」をしていた。
向井さんからメールが来て、すぐにアップする、と言ってくれた。
携帯電話を閉じて、一週間に一回だけ帳場に入らせてもらっているポポタムへ向った。
街の縁が染めたように蒼くなっていた。

そんなふうにして書いた「雑司が谷白想」の3回目がわめぞblogにアップされました。
わめぞのニューヨーカー、武藤さんについて書きました。
よかったらのぞいてみてください。
今年は1ヶ月に1回のペースを守れるよう、努力します。


乃木繭子「雑司が谷白想3」


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by mayukoism | 2010-01-14 02:00 | 言葉