乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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2009年 12月 17日 ( 1 )

冬の火

暗闇に、
目覚めはじめたまぶたのように、
赤い小さな火がゆっくり灯って、
こちらに近づいてくる。

しばらくすると、
ゆらゆら黒い人影が見えて、
煙草か、と気づく。
赤い火とすれちがう。





役に立つ情報が
この身体にはおもすぎるので、
ときどき漏斗のように
感情ばかりが漏れていきます。

意味のない手紙を書く。

写らないカメラで撮る。

ただ風景を通過させる媒介としてこの身体を存在させる。

その通過証明のためだけに
言葉をつぶやけたらそれだけでよいのだと、
世界のためにちょうどいい言葉をさがしながら
わたしは思う。




ここは星雲のような土地。
あなたからわたしはたぶん見えない。
この場所で、
自分だけの火を所有する人に、
すこしだけ見とれていた。

そういう季節のことだ、冬とは。
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by mayukoism | 2009-12-17 00:29 | 言葉