乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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2008年 09月 15日 ( 2 )

供養というビジネス

夏休み2日目。
たいして遠くもない実家に帰る。

わたしがまだ行ってないから、と5月末に亡くなった犬の墓参り。
東京の西にある動物霊園。
「○○家愛犬の墓」と彫られた立派な墓石の間を抜ける。
ちょっとした庭園のように整備された区画の奥に、四角い建物がある。
アパートみたいに並んだ部屋にはそれぞれ番号と日付がついている。
扉を開けると壁一面に動物たちの写真とお供え物。その後ろに骨壷。
これが合同納骨堂。お鈴をたたく。ちーん。

ううむ、まったくしっくりこない。
ここにうちの犬はいないな、と思う。
こういうビジネスが成り立つのはわかる気がする。
実家の玄関を開けると、まだ犬の匂いがする。
わたしが帰るとかならず飛びついてきた。
足が弱くなってからも、最期に会った一度以外、わたしにはかならず飛びついた。
いまでも玄関の前で、まだ身構える。
身構えてから、あ、もういなかったと思う。
かつてはいた。たしかにここに寝そべっていた。
でもいまはいない。
玄関でそのことを思う。それだけ。

天気図上で台風がものすごいカーブをえがいていた。
そのせいなのか夜になって雨。
雨の中帰宅。
くんくん、さっきまで人がいた気配。
電話するとやっぱりすれ違いだった。
そんな日もある。

昨日買った本。
ブックオフにて。
『カトリーヌとパパ』(講談社/P・モディアノ著/J・J・サンペ絵)
『帰りたくない!神楽坂下書店員フーテン日記』(光文社知恵の森文庫/茶木則雄著)
『顔のない裸体たち』(新潮文庫/平野啓一郎著)
『SWITCH 2005vol.23 特集・大切な人に宛てた手紙』
上から105円、105円、200円、300円。
K書房にて。
『詩のふるさと』(新潮文庫/伊藤信吉著)※サイン入り
『ひと恋しくて』(中公文庫/久世光彦著)
『読ませる話』(文春文庫/文藝春秋編)
『彷書月刊 2003年9月号 特集・絵葉書蒐集家』
上から200円、250円、100円、250円。
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by mayukoism | 2008-09-15 23:51 | 生活
遅い夏休み。
はなばなしい予定はなし。

人の洗濯に付き合う。マンションの下にある住人専用のコインランドリー。
乾燥機に毛布を入れるとふかふかに。
そりゃ日光がいちばんに決まっているけれど、ベランダのない部屋に住んでいる身としては、
なにはともあれふかふか所望。乾燥機ほしい。夢のまた夢。

夕ぐれ時になってようやく動き出す。
少しはなれた沿線の駅まで歩く。
ブックオフの近くで競うように早足になる。数冊購入。
朝から菓子しか食べておらず(なんて自堕落な)、とにかく肉、肉が食べたい。
駅前の「四文屋」へ。
いやはや、空腹をあらゆる角度から満たす欲望的メニュー「煮込ライス」を堪能し、
めったに食べることのない肉の刺身に感嘆する。
しかも安い。お酒もつけてふたりで3500円ほど。貧乏人にやさしいお店が大好きだ。
ありがとう。
隣のテーブルの体育会系大学生が酔っぱらって、「ぱいれーるおぶけれびあん
(パイレーツオブカリビアン)」となぜかくりかえし呟いていた。

四文屋を出て出身大学前の古本屋へ。手にとる本が安く、また数冊購入。
知人は帳場で店主と、吉田豪や辛酸なめ子の話でもりあがっていた。
古本屋をでて缶チューハイを飲みながら部屋まで歩く。
瞬間、爆発的に、得体のしれない感動をおぼえる。
このなんでもない夜の景色。
目的地まではちょっとあって、話す相手がいて、空腹はうまいものでほどほどに満たされた、
いまのこの。
いつまでも夜ならいい。
夜に、眠らない身体をもっていられたらもっといい。

しばらくして大通りに出ると、「福しん」の店頭に「餃子100円」の貼紙。
無視できない。できるわけがない。少しならお腹もあいている。うなずいて入る。
餃子はいつでも食べたい。死ぬ間際でも餃子なら食べるかも、と調子にのって餃子愛を語る。
餃子2枚をたいらげ、満足して「福しん」を出るとさっぱりしたものが食べたくなって、
コンビニでアイスを買い、歩きながら食べた。

ああ、たくさんの人の、同じ突っ込みが聞こえてくるようだ。
あんた、食べすぎだ。
そんなみじかい夏休みのはじまりであることよ。
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by mayukoism | 2008-09-15 02:36 | 生活