乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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夜のフラフープ

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見えるところから順繰りに、暗闇をまわして、広げていく。
夜更かしとは、終わらないフラフープみたいなものだ。
知っているあの人も知らないあの人も、いまごろ家にたどりついて、
眠りの淵からそっと身を投げていく。
淵でフラフープをまわしながら自分は、とおくで深夜バスが走り出すのを聞いている。
停留所っていつも無口だな。

それでもたまにフラフープを、だれかとまわせるすてきな夜もある。
たとえばこないだの日曜日は、外市のうちあげでカラオケに
行ったのだ。

本職であるPippoさんは音のひびきを大事そうにうたっていた。
一つひとつの音を、Pippoさんのやさしい声が、ていねいに包む。

u-senさんの低い歌声は、場の女子をどよめかせ、しびれさせていた
(はず。でも本当にうまい)。

NEGIさんの声は存在感がある。どこで聞いてもきっとわかる。
どこまでも場をまっすぐつらぬく、つよい歌。

オグラさんも歌う人ですが、こないだは、人の歌に心霊現象みたいな
コーラスばっかり入れているのがものすごく面白かった。

なつきさんは、すらっとした姿勢、長い髪、理知的な横顔に似合う
凛とした歌。歌は人だなあ、となつきさんを見ていて思った。

まこちさんは、歌声があまりに自然で、風みたいだと思った。
まこちさんだけ草原にいるみたいだった。

のむみちさんは、すばらしく酔っており、ずっと笑っている。
なのにひとたびマイクを持つと、うつくしく、かつちから強くとおる歌声。

向井さんの歌にはひたすら笑う。ネタはいろいろあるのだが、
最高だったのはジッタリン・ジン『プレゼント』の「岡島さんバージョン」。
どんなにおかしな歌でも、向井さんは誠実に歌うのだ。
たぶん、愛みたいなものをこめて。

最後に、向井さんといっしょに『さよならCOLOR』を歌わせてもらう。

歌は、言葉を知らなくてもとどくから、歌える人をすこしだけうらやましいと思う。
意味からとおざかって、どこまでもとおざかって、言葉が光のはやさになったら歌になるといい。
夜行バスでつかのま眠る人の夢の内側で、歌になるといい。

七夕の笹を流しにいく午前3時のみなさんとお別れし、鬼子母神脇をとおりすぎる。
歩道の白線は歩くはやさでのびて、白線を踏みながら、今日はフラフープをまわさなくても
眠るだろうと思う。
境内にはたくさんの屋台が組み立てられていて、明日から夏市なのだと、
外市でだれかが言っていたことを思い出した。

写真は7月6日午前3時7分の、鬼子母神脇掲示板。
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by mayukoism | 2009-07-08 03:03 | 聞いたこと