乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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33冊のゆくえ

忌野清志郎が死んだって、花畑牧場の生キャラメルに行列はできるし、独りごとはくりかえされる。
直線でくぎられた空を見る。
この呼吸もいつかとまる。
なんだかなーと思いながら、日曜の朝、出勤する。

この一週間で買った本を数えたら33冊もあった。
神保町は田村書店の均一が先週は、文芸文庫にはじまり詩集に終わる、といったふうで、
このみの本がたくさん出ていたのだ。
ほかにも池袋西口古本まつり、小宮山書店ガレージセール、ブックオフ、往来座、に
ひょこひょこ足をのばしているうち、いつのまにかこんなことになっていた。

ほんとうは、本はあまり集めないほうです。
読むのもあまりはやくないので、鞄のなかに、つづきが待ちどおしくてしかたない本が1冊、
つねにあればそれでいいです。
ものとしての本、にもたぶんさほど思い入れはないほうなので、ブックオフの値札シールだって、
あなたほんとうにはがさないよね、とこないだ言われたばかりです。

本が好きイコール小説が好き、からはじまっているので、頁をひらいてどれだけとおくにいけるか
それだけでいい、はずなのに33冊、なにゆえに。

途方にくれて33冊を、たまにはみがいてみることにする。
値札シールもはがしてみる。ダイソーの「オイルライター専用オイル」はまったく優秀だ。
もうこれ以上がまんできなくなっちゃった女の子みたいにぺろんとはがれる。
こわれかけのPCでRCサクセションを流すと、夜のしずけさが輪郭をもつ。

33冊のなかでうれしかったのは、出帆新社版『愛のパンセ』(谷川俊太郎著/串田孫一装丁)と、
『ピューリファイ、ピューリファイ』(藤井貞和著/書肆山田刊)、それから、コクテイルで落札した
例の『文庫で読めない昭和名作短篇小説』で、はじめて読んだ長谷川四郎に唸っていたら、
講談社文芸文庫の『鶴』を300円でタイミングよく買えたのが、とびきりしあわせだった。

本棚に入るわけもなく、本棚の前に小山がいくつもできていく。
濡れ髪にタオルを巻いて作業していたら、前髪がはねてしまった。
音のわるいPCから、とまらずにまだ忌野清志郎の声が聴こえる。

いい事ばかりは ありゃしない
きのうは 白バイにつかまった
月光仮面が来ないのと
あの娘が 電話をかけてきた
金が欲しくて働いて 眠るだけ

『いい事ばかりは ありゃしない』より


「あの娘」が月光仮面と会えていたらいいなあ。
そろそろ眠ります。
明日も明後日もみっつくらいはいい事がありますように。
おやすみなさい。
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by mayukoism | 2009-05-04 03:28 | 本のこと