乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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夕暮れの鮮度

仕事をしていると夕暮れ空を見ることがない。441号線のゆるやかな坂道を
夕日に向かってくだりながら、たいしたことは考えていない。中華料理屋の前で
お惣菜を売る女の子は今日はチャイナドレスじゃないな、とか。
スピーカーから流れてきた歌謡曲を聴いて、日曜日のことを思い出す。

すぐれた創作というのは、そこにこめられた「思いの鮮度」ではなく、
「風景の鮮度」なのだと、こないだコクテイルで岡崎さんの歌を聴きながら
ふと思った。うれしい・せつない・かなしい・さびしい、と喚くまえに、
その目にうつるものを丹念におうこと。それを手垢のついていない言葉で伝えること。
それは「かなしい」よりも「かなしい」そのものとして、受けとめる人の手のひらに
もう一度うまれる。

岡崎さんの歌声はおしゃべりの声とややちがう。
おしゃべりの声よりも乾いていて、息を吹きかけたらとおくまで燃えそうな冬の空。
2日前に4ヶ月分残っていた定期を失くして、気持ちが変に大きくなっていたせいか、
2冊も本を落札した。たぶんこんなことは二度とないです。
ふと思いついてメモをしたので、当日のセットリストをこちらに記しておきます。

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3/29 岡崎武志バースデイライブ in高円寺コクテイル

・春だったね(吉田拓郎)
・ルームライト(由紀さおり)
・乙女のワルツ(伊藤咲子)
・わたしの宵待草(浅田美代子)
・私は忘れない(岡崎友紀)
・思秋期(岩崎宏美)
・息(詩・谷川俊太郎、曲・岡崎武志)
・蕎麦屋(中島みゆき)
・永遠の嘘をついてくれ(中島みゆき)
・スカーフ(イルカ)
・FUN(井上陽水)
・白いページの中に(柴田まゆみ)
・ハイライト(吉田拓郎)
・あざやかな場面(岩崎宏美)
・さらば恋人(堺正章)
・なごり雪(イルカ)

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夕日はみるみる落ちていく。
小学校の屋上で、むいてもらったオレンジみたいにころころしていた太陽はもう、
アパートの上まで降りてきていて、こうこうと国道を照らす。物質、というより
何もない丸い、あかい穴のよう。
やがて、あらゆるコンビニの明かりが夜を感知してとがりはじめた。
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by mayukoism | 2009-03-31 20:14 | 言葉