乃木繭子 本のある風景など。http://twitter.com/komayuko


by mayukoism
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本屋さんのお仕事

いらっしゃいませと、ありがとうございましたを反復しながら、たくさんの本に触れている。
たくさんの本に触れながらも、そのときこの手は感じる言葉をもたない。
本はこの手を通過していき、言葉はぐんぐん透明になる。
本屋ではたらくということはそのくり返しだ。

それでも日々、ぱたんと目の前に置かれた本のすがたが、なぜかこころからはなれないことは
たしかにあって、そういうときはうわのそらで数字を打ちこみながら、ちょっと失礼この本を
ひらきたいのですがひらきたいのですが、と頭の中でくりかえす。
それができないから、題名をおぼえてあとで棚まで見に行ったり、しらべたりもする。

今日、何冊かお買い上げの詩集のなかにこの本がまじっていて、この表紙を見たときに
レジでなにか風向きがかわったようになってはっとして、これはなんだ、なんなのだっけ、と
思っていた。
思っていたが、あまりにも雑務が次から次へと押し寄せてわすれてしまい、、
さきほど帰宅してパソコンをひらいてあっと思い出した。

古書往来座のブログで紹介されていた本でした。
・『陽気な引越し 菅原克己の小さな詩集』 (西田書店)
往来座のブログに「姉高橋たか子」とあるので、はじめはえっ、あの小説家の高橋たか子?と
おもったのですが、いや、全然生年がちがう。この「高橋たか子」はだれだ、と
インターネットで検索しながら、ふいにあらわれた菅原克己の詩をいくつか読んで、
これは。

これはやられてしまうと思った。
言葉が、さしだされたまっすぐな手のひらのようだ。
なんの交換条件もなく。

本屋さんをやっていると、かなり頻繁にこういうことは起こる。
姉で詩人らしい「高橋たか子」と雑司が谷のかかわりもなんとなくちょっと気になるので、
調べてみたい。
まずは明日、菅原克己の詩集から。
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by mayukoism | 2009-02-07 01:51 | 本のこと